https://content.iospress.com/articles/applied-ontology/ao220262
Basic Formal Ontology (BFO)は,36のクラスからなるトップレベルのオントロジーで,科学研究のあらゆる領域における情報の統合,検索,分析をサポートするために設計され,現在,世界中の350以上のオントロジープロジェクトで採用されている.BFOは,物理学,医学,心理学などのドメインに特化した用語を含まない,真のトップレベルオントロジーである.本論文では,共通的な変化の種類を示す一連の事例が,BFOフレームワークを用いたuniversals,定義されたクラス,および関係によって,どのように表現されるかを示すものである.また,BFOを使用する他のオントロジストにテンプレートを提供し,異なるトップレベルのオントロジーを使用するオントロジストが提案する戦略との比較を容易にするために,これらのケースに関する議論を提供する.
BFOは,他のトップレベルオントロジーと区別するために,以下の原則を遵守している.
次の基礎的なカテゴリを適用する.
※6つの例題を説明するのに必要なクラスの説明が本文には書かれているが,省略.必要であれば戻ってくる.
おおまかには,Fig. 1とFig. 2を参照のこと.
関係だけ列挙しておく.段下げでちょっと説明.
continuant part of
occurrent part of
proper continuant part of
proper occurrent part of
specifically depends on
inhere in
bearer of
inhere in
の反対located in
member part of
participate in
temporal part of
has first instant
has last instant
precede
前提として,例を説明するために利用する”information content entities”
(ICE) について説明する.
An information content entity (ICE) is a generically dependent
continuant that is about some entity and can
be concretized.
(日本語に翻訳しづらいので原文で。。)
雰囲気としてはFig. 3を参照してください.
以降の例題については,このあたりを参照しながら見ると良いかもしれません.
Case 1の話. Table 1-3にclasses, particulars, relationsを示す.
Fig. 4かAxiomかが間違っているのか?いずれにせよ,Tableの本質はTable
Functionを持つことにありそう.Continuantとしては,あくまでPortion of
woodのinstanceとして表現される.Labelとそれを捉える人間側の問題かもしれないけれど,Portion
of woodのinstanceに対して,“table 1”等のLabelを付けてしまうと,Table
Functionを失ったときに,直観とずれてしまう.が,labelはICEとして表現して,そこにもtemporal
intervalを持たせるのかもしれない.ここではそのあたりの表層的な話は論じられていない.
Case 2の話.
ここでは,生徒については教師と同様に扱えるため,Mr. PotterとMrs.
Bumblebeeのみを扱う.
Case 1と同様に,表現に必要な材料はTable 4-6に示す.
teacher
roleは人にuniqueに存在する.なので,「学校で教師を募集している」ような状況でいうteacher
roleを表現することはできない?(このような状況は今回の例題の範疇ではないが.)
(本文では,Case 3とだけ示されているが,) Case 3aの話.
表現に必要な材料はTable 7-9に示す.
例題の文章としては,明示されていないが,花弁の色が変化することをここでは表現する.
例題とはずれたところだけれど,summerやfallはprocessとして扱うのね.色が赤から茶色へ変化する過程の中間色みたいなものに関する言及はあるけれど,具体的な表現方法には触れらていない.
引き続いて,Case 3bの話.
Processは変化しない.
歩いたり,走ったり,加速したりするのは,一つの移動プロセスの部分として扱われる.
時間ごとの移動速度の変化のようなものは,次の例題で説明するような方法を用いて補完的に表現され得る.
Case 4の話.
最初,この人は駅へ向けて歩くというplan
を持ち,実行している.駅に到着する前に,そのplan
は棄却され,別のもの(家へ行く)を生成する.という解釈をする.
駅へ向かって歩くというのがplan1
で,引き返した時点で生成された家へ向かって歩くというのが,plan2
となる.plan2
の部分であるhome objective specification
(ゴールに相当するもの)は,home action specification
(planned
action)によって達成される(achieves planned objective
の関係が引かれる).
※一連のイベントが終了した後なので,plan2
は”達成した”と言えるのか?
Case 5の話.
例題をもう少し具体化する.ここでは,アメリカの1967年から2015年までの結婚契約と2015年以降のものを考える.
※ちょっと複雑できちんと理解しきれていない..
候補者の資格の変更と関連する役割の変更の,少なくとも2種類の結婚に対する変化を,BFOは表現することが出来る.
The Open Biological and Biomedical Ontology (OBO) Foundry および The Industrial Ontology Foundry (IOF) のコアアーキテクチャとして、BFOはさまざまな科学分野で広く使用されている.現在でも350以上のオントロジーで利用されており,今後も増加するだろう.
@Article{Otte2022,
author={Otte, J. Neil
and Beverley, John
and Ruttenberg, Alan},title={BFO: Basic Formal Ontology},
journal={Applied Ontology},
year={2022},
publisher={IOS Press},
volume={17},
pages={17-43},
keywords={BFO; top-level ontology; ontological analysis; formal ontology},
abstract={Basic Formal Ontology (BFO) is a top-level ontology consisting of thirty-six classes, designed to support information integration, retrieval, and analysis across all domains of scientific investigation, presently employed in over 350 ontology projects around the world. BFO is a genuine top-level ontology, containing no terms particular to material domains, such as physics, medicine, or psychology. In this paper, we demonstrate how a series of cases illustrating common types of change may be represented by universals, defined classes, and relations employing the BFO framework. We provide discussion of these cases to provide a template for other ontologists using BFO, as well as to facilitate comparison with the strategies proposed by ontologists using different top-level ontologies.},
note={1},
issn={1875-8533},
doi={10.3233/AO-220262},
url={https://doi.org/10.3233/AO-220262}
}